UPCYCLE DRESS
私たちMIRROR MIRRORは
ウェディングドレスの
アップサイクルに取り組みました。
素材となったのは、
結婚式を素敵に彩り役目を終えたドレス。
廃棄されるはずの一着と再び向き合い
パーツを集め
新たな命を吹き込みました。
環境に優しく、
花嫁様に愛されるドレスを身に纏い
かけがえのない時間が
より一層輝き出しますように。
How
to
Make
プロの知見を
発揮しながら
想いやこだわりを受け継いだドレス
山口 つくし TSUKUSHI YAMAGUCHI MIRROR MIRROR 表参道店
MIRROR MIRRORが扱うインポートドレスは、どれも職人のこだわりと想いが込められたものばかり。レンタルドレスのクオリティを保つためではありますが、一部分が劣化するとドレス自体を廃棄せざるを得ないことに、いつも心を痛めていました。だからアップサイクルドレスを作ると聞いて、すぐに胸がときめきましたね。
制作したドレスは9着で、それぞれ意味を持った女性の名前をつけました。たとえば、繊細なレースが施されたトップスと、真珠のような艶のあるスカートを組み合わせた「Margaret(マーガレット)」。女性の名前として使われる場合、語源は花ではなく「真珠」なのだそうです。他にもリラックス感のあるキャミソールドレスには、「休息」を意味する「Noah(ノア)」と名づけています。
「Renatus(レナトス)」は「生まれ変わる」「再生」という意味を持つ名前。アップサイクルというテーマにぴったりだと思いませんか?印象的なバックスタイルは以前から私が構想していたデザインなのですが、制作中に偶然生地の質感や色が合う素材が揃ったんです。アップサイクルドレスは自分のイメージと活用できる生地が揃ってはじめて進めることができるもの。「レナトス」も他のドレスも、一着一着が奇跡的にできたドレスだと感じています。
素材に制限があるアップサイクルは、ある意味ゼロから作るよりも大変でした。でも、ドレスを眺めながらその場で考え、少しずつ形にしていくのはチャレンジングで、やりがいが大きかったです。プロフェッショナルとしての知見を発揮できたとも自負しています。
素材となったもともとのドレスをたくさんのご新婦様にご提案してきた経験があったおかげで、デザインの魅力を引き出しながらアップサイクルができました。加えて、大きめだったビスチェをコンパクトに作り替えたり、ウエストの切り替え位置を変更したりと、平均的な日本人女性のお体にフィットするような調整も行っています。それができたのは、多くのご新婦様と向き合ってきた経験があったからこそ。「きっとこういう方に似合うはず」とイメージしながら制作するのは、楽しい仕事でしたね。
アップサイクルの素晴らしさは、もとの素晴らしい素材やデザインを活かしながら新たなドレスを提案できることです。古くなったら捨ててしまうのではなく、手を加えることでデザイナーの想いやこだわりを受け継いでいけるのが素晴らしいと感じます。環境を守りながらものづくりをするのは大切なこと。誇れるお仕事なので、これからもお客様が納得のいくアップサイクルドレスを作り続けていきたいです。